お米は基本的に味付けなどせずにお水で炊くというシンプルな調理法です。
その為一連の炊飯にかかわるすべての工程が、
炊き上がりのごはんの美味しさに大きく影響しますので正しい方法で行ってください。
お米の美味しさとは「粒揃い」「白度」「光沢」「香り」「食感」「食味」「風味」、
人間の感覚に染み込む全てです。
お米の計量は計りを使用したほうが正確に計量できます。
やむを得ずカップや升を使用する場合は、すりきり一杯を基本とします。
※ザルが無くても大丈夫ですが、あると手早く水が切れ、洗米時に流出するお米のロスも少なくて済みます。
※お米はお水に浸けた瞬間から水を吸収するので、研ぎ置きはせずに必ずこれから炊く分だけ洗米しましょう。
※必ず冷たいお水で洗米してください。ぬるま湯で洗米するとお米の表面が溶解し、澱粉が流出するためベシャついたごはんになりますのでおやめください。
※最初の洗米は特に手早く行ってください。汚れた研ぎ水がお米に吸収されるのを防ぐためです。
洗米が終わりましたら手早く水を切り、お釜にお米を投入し、お米の量に適したお水を入れ水加減を調整します。
最近のIH炊飯器は浸漬が不要なタイプもございますので、取扱説明書をご参照ください。
適正な浸漬時間が終了したら、お釜のスイッチを入れ炊飯を行ってください。
IH炊飯器は蒸らしの工程も入っておりますので、炊飯が完了しましたらほぐしを行ってください。
蒸らしが終わり炊き上がりましたらお釜の蓋を開け、水で濡らしたしゃもじでご飯粒を潰さない様にしゃもじを立てて、大きく全体に空気を含ますように混ぜます。
保温する場合はご飯の乾燥を防ぐために、釜の中央にご飯が集まるように位置を整えてください。
業務用大型単体ガス釜、業務用大型単体IH電気釜、立体炊飯器、連続炊飯器など、設備に応じた炊飯のノウハウがございますので、炊飯の炊き上がり良くない、安定しないなどでお困りの場合はご相談ください。
稲作は四季のある日本の気候に適し、安定した収穫量が得られたことから全国に広がりました。主食として食されてきたお米は、近年和食が世界無形文化遺産に登録されたことや、世界的な健康志向の高まりにより、お米の風味豊かな美味しさや栄養価が見直されてきました。
現在では各産地から意欲的な新品種が育成され、様々な食味や特徴のあるお米が誕生しております。そうしたブランド米を昔ながらの土釜で炊飯し、ごはんの美味しさを味わう方々も増えております。お米は単なる主食ではなく、嗜好品として楽しむ領域に達しているかもしれません。
これから10年後も100年後も未来の人々が、美味しいお米を食べられることを心より願います。