お米の美味しい炊き方

お米の美味しい炊き方

お米は基本的に味付けなどせずにお水で炊くというシンプルな調理法です。
その為一連の炊飯にかかわるすべての工程が、
炊き上がりのごはんの美味しさに大きく影響しますので正しい方法で行ってください。
お米の美味しさとは「粒揃い」「白度」「光沢」「香り」「食感」「食味」「風味」、
人間の感覚に染み込む全てです。

STEP 1計量

お米の計量は計りを使用したほうが正確に計量できます。
やむを得ずカップや升を使用する場合は、すりきり一杯を基本とします。

STEP 2洗米

  • 1ボールとボールより一回り小さいザルを用意します。

    ※ザルが無くても大丈夫ですが、あると手早く水が切れ、洗米時に流出するお米のロスも少なくて済みます。

  • 2これから炊飯する分のお米をザルに入れます。

    ※お米はお水に浸けた瞬間から水を吸収するので、研ぎ置きはせずに必ずこれから炊く分だけ洗米しましょう。

  • 3ボールの内側にザルを入れ、水を十分にはります。

    ※必ず冷たいお水で洗米してください。ぬるま湯で洗米するとお米の表面が溶解し、澱粉が流出するためベシャついたごはんになりますのでおやめください。

  • 4計量したお米をザルごとボールに投入し、手早く3回程度掻き混ぜ洗米し、すぐに研ぎ水を捨てます。

    ※最初の洗米は特に手早く行ってください。汚れた研ぎ水がお米に吸収されるのを防ぐためです。

  • 5水を切ったお米を再度ザルごと水を入れ替えたボールに浸し、手で10回ほど掻き混ぜます。
  • 610回ほど掻き混ぜたら再度水を切り、手順4を3~4回繰り返してください。
  • 7洗米が終わりましたら手早く水を切り、お釜にお米を投入します。
    • ※研ぎ上げは絶対に行わないでください。お米がひび割れ、炊き上がりがベシャついたごはんの原因になります。
    • ※完全に研ぎ水が透明になるまで行わないでください。若干にごった状態で問題ありません。濁りの成分はヌカではなくお米の澱粉質です。

STEP 3水加減

洗米が終わりましたら手早く水を切り、お釜にお米を投入し、お米の量に適したお水を入れ水加減を調整します。

  • ※基本はお釜の線に合わせてください。炊き上がりの状況やお好みにより水加減を増減させてください。

STEP 4浸漬

最近のIH炊飯器は浸漬が不要なタイプもございますので、取扱説明書をご参照ください。

  • ※普通の電気釜やガス釜では、必ず浸漬時間が必要です。夏場で30分、冬場で60分です。
  • ※お米にしっかり水を浸透させることで、お米の芯まで熱が伝わり、ふっくらとしたごはんが炊き上がります。
  • ※浸漬時間は最長で2時間までとしてください。夏場の長時間の浸漬は水が腐敗する場合があります。

STEP5炊飯

適正な浸漬時間が終了したら、お釜のスイッチを入れ炊飯を行ってください。

STEP 6蒸らし

IH炊飯器は蒸らしの工程も入っておりますので、炊飯が完了しましたらほぐしを行ってください。

  • ※普通の電気釜やガス釜はお釜のスイッチが上がりましたら、20分程度蒸らしを行ってください。蒸らし時間が長過ぎると釜がえりにより、ごはんが硬くしまってしまいます。逆に短いとごはんに芯が残った状態になります。

STEP 7ほぐし

蒸らしが終わり炊き上がりましたらお釜の蓋を開け、水で濡らしたしゃもじでご飯粒を潰さない様にしゃもじを立てて、大きく全体に空気を含ますように混ぜます。

  • ※このとき余分な水分が蒸発しふっくりとした仕上がりになります。ほぐしを行わないと釜がえりがおこり、ごはんが硬くしまってしまいますので必ず行ってください。

STEP 8保温

保温する場合はご飯の乾燥を防ぐために、釜の中央にご飯が集まるように位置を整えてください。

  • ※電源を切って余熱では保温しないでください。菌が繁殖し腐敗の原因になります。

CHECK!業務用炊飯について

業務用大型単体ガス釜、業務用大型単体IH電気釜、立体炊飯器、連続炊飯器など、設備に応じた炊飯のノウハウがございますので、炊飯の炊き上がり良くない、安定しないなどでお困りの場合はご相談ください。

飲食店様へのご提案

お米の昔今

私たちが幼いころから主食として食べているお米は、
今から約3000年も昔、縄文時代晩期に大陸より伝来されたと言われています。

稲作は四季のある日本の気候に適し、安定した収穫量が得られたことから全国に広がりました。主食として食されてきたお米は、近年和食が世界無形文化遺産に登録されたことや、世界的な健康志向の高まりにより、お米の風味豊かな美味しさや栄養価が見直されてきました。

現在では各産地から意欲的な新品種が育成され、様々な食味や特徴のあるお米が誕生しております。そうしたブランド米を昔ながらの土釜で炊飯し、ごはんの美味しさを味わう方々も増えております。お米は単なる主食ではなく、嗜好品として楽しむ領域に達しているかもしれません。

これから10年後も100年後も未来の人々が、美味しいお米を食べられることを心より願います。